GIC Weekly by Morgan Stanley
📉 投資戦略の推奨事項
- 基本方針:
- 戦略的分散を最大化するためにポートフォリオのリバランスを行い、個別銘柄への集中を避けることを推奨する。
- 公開市場とプライベート市場の境界が曖昧になる中で、セカンダリー市場の流動性向上やIPO・M&Aの活発化に備えたアクティブなアプローチをとるべきである。
- 従来のインデックス主導の相場から、セクターリーダーシップの交代(特に金融セクターへのシフト)を背景としたアクティブな銘柄選定へ移行する。
- 株式/エクイティ:
- 購入・積み増し推奨 (Overweight/Reload):
- 米国大型株(コアおよびクオリティ銘柄): 利益確定した資金の再配分先として推奨する。
- 「マグニフィセント・セブン (Mag 7)」: 2026年の高い収益成長予測を達成する可能性が高いとして、再び積み増す(リロード)機会と捉える。
- 金融、ヘルスケア、エネルギー: 生成AIによる生産性向上の恩恵を受けるセクターとして注目し、特に金融は2026年に最高のパフォーマンスを示すセクターになると予想する。
- 新興市場 (EM): 中国の刺激策による短期的安定や、魅力的なバリュエーションを背景にオーバーウェイトとする。
- 売却・利益確定推奨:
- 高ベータ株、赤字企業、小型・マイクロキャップ株、投機的銘柄: これまでの上昇益を確定し、質の高い銘柄へ資金を移動させることを検討する。
- アンダーウェイト:
- 日本を除く先進国市場: 相対的な投資判断としてアンダーウェイトとする。
- 購入・積み増し推奨 (Overweight/Reload):
- 固定収益(債券):
- 米国投資適格債 (Underweight): 短期デュレーションのエクスポージャーを大幅に削減し、価格変動を抑えつつ適切なクーポンを得るために「カーブの腹(中期債)」へ移行することを推奨する。
- ハイイールド債 (Market-Weight): ポートフォリオの株式ベータを低減するためにエクスポージャーを排除したが、利回りが適切で分散効果の高いB格付けのコア債券には買いの機会がある。
- インフレ連動証券 (Underweight): 実質利回りが安値圏にあるため、スタグフレーション環境下では潜在的な買い場となる可能性がある。
- 代替資産/その他:
- コモディティ (Overweight): 世界的なリフレ、地政学的緊張、継続的な財政支出を背景に、金や産業用・エネルギー関連コモディティの上昇を見込む。特に金は、法定通貨への信頼低下に伴う長期的な成長ストーリーの一部とみなす。
- MLP/エネルギー・インフラ (Overweight): 安定したエネルギー価格と資本規律、および地政学的リスクへのヘッジとして推奨する。
- ヘッジ戦略(ヘッジファンド等) (Overweight): ボラティリティの上昇や個別銘柄のリスクが高まる中、レバレッジや銘柄選別能力を活用できるアクティブなファンダメンタル戦略を好む。
- プライベート資産: ベンチャーキャピタル、グロースエクイティ、商業用不動産において、2026年ビンテージ(2026年設定のファンド)への投資を計画する。
- REITs (Underweight): 分散効果は認めるものの、実質金利のプラス維持などを背景に、住宅不足解消に関連する機会などに厳選して投資すべきである。
Thoughts on the Market Podcast


Guide to the Markets by JP Morgan

Long-Term Capital Market Assumptions-「LTCMA」 by JP Morgan

今週の動き












日本の学術界は柔軟かつ機能的な秩序のもとで一体感をもって運営されるべきである。科学は常に進歩し、学術は進化する。それぞれの大学は自らの意思と希望で特色ある未来を語り、外部圧力ではなく自律的に学術の環境変化に対応しなければならない。多様な人の流動・循環をもとに円滑な知識情報の交換を促進することなく、アカデミアは責任を果たせず、持続的発展はあり得ない。現実には行政が長期的展望を欠く「選択と集中」により分野間、組織間、研究者間に過度の競争を強いて、学術界の分断を招いてきた。一方で、大学現場にはさまざまな既得権者の不都合なエゴが蔓延している。ピーター・F・ドラッカーの言にあるように、「公共の利益が自らの利益を決定する」と言えなければ自らを指導者とは呼べないではないか。
無限に広がる学術界においては、意気盛ん、野生味が残る若者こそが最大の無形資産である。アインシュタインは26歳の時に相対性理論を唱え、ジェームス・ワトソンは25歳でDNAの二重螺旋構造を発見し、日本でも湯川秀樹が中間子理論を発表したのは28歳の青年時である。標準的な高等教育で得る分別力よりは独自の好奇心や前衛的な着想が決め手になることは、今でも変わらない。いかにして、有為な若者を見出しその才能を磨き上げることができるであろうか。
才能は個人に帰属するが、年配経験者が果たす役割と若年研究者への期待は異なる。多くの大学で実績あるテニュア教員が研究生産性を担うが、飛躍的創造を生むのは若い研究者である。創造的な科学研究を推進する主体は総じて40歳前後であり、我が国でも注目論文の半数以上が30−44歳の研究者によって生み出されている。
日本の大学は人事制度の硬直化と、国立大学における教員定年延長(65歳)により老化があまりに著しい。結果としてコア論文(分野別Top10%論文)や学際的・分野融合的領域への参画が諸外国に比べて極めて低調である。やや古いがNISTEPのサイエンスマップ2020のコア論文に注目すると、継続性があり大規模な研究領域に32%もの論文が含まれ、新たな研究の芽となる可能性のある領域の論文は23%にとどまる。「伝統分野に強い」と言い張るが、もう20年も続く不健康な傾向である。
行政と主要大学には是非ともこの危機的状況を打開する責任がある。感性豊かな25-39歳の教員の割合は全教員のわずか21%に止まり、講座制の実質温存によって独立性も低い。新鮮な創造を目指して、若手のPI数を諸外国並みに40%以上に増やす必要がある。「独立」は「孤立」を意味するものではない。個人的な独創を尊重しつつ分野を超えた共創が求められる今日、多様な専門性を持つPIたちの組織、国境を越えた共同作業が新たな地平を開くが、内部拘束のない独立性こそがその動的機会を高めるからである。大学にはその可能性を高めるべく制度と財政を含む研究基盤を整備する義務がある。
2024年における日本の約6.4万人の国立大学教員中、無期雇用、有期雇用の教員比率は、61.4%、38.6%であり、米国や他国に比べて無期雇用者が圧倒的に多い。年配者の滞留は顕著である。一方、創造力が最も高いとされる40歳未満の1.5万人程度の教員について言えば、任期なし雇用が30%、任期付きが60%、テニュアトラックが10%と状況が反転し、有期雇用者が7割を占める。また、大規模大学において任期付き雇用やテニュアトラックの割合が多い傾向にある。
これらの有為な若者たちは何を求めて、何処へ行くのか。有期雇用の契約は遵守しなければならないが、それが大学と個人の利害調整のためであってはならない。たとえ論文が量産されても学術は衰退する。彼らはもともと特定の目的に沿って厳正な選考過程を経て登用された価値観を共有する人材であり、組織として若き同僚を突き放して済むものではない。高度な専門能力に思いを寄せる外部者とともに新たな境地を拓くことに最大限尽力してほしい。
大学法人の理事長と学長は全学の現在の活動と将来の方向性に整合すべく人員配置に責任を持たねばならない。しかし、若手研究者に対して(審査による昇進への道を開く)テニュアトラック制度が機能しないばかりか、(能力を一切考慮しない)画一的「有期雇用」による「雇い止め問題」が顕在化している。10年後の年齢構成をどうするつもりなのか。成り行き任せでは、我が国の学術研究、高等教育は破綻する。



彼は「優れたビジネスを築きたいというのなら、それはそれですばらしい。週7日働く必要も、深夜まで仕事に没頭する必要もない」と語る一方で、100億ドルのビジネスを本気で目指すのなら「すべてを捧げる覚悟がなくてはならない」と強調した。
ステビングスは、朝1時間、ジムでトレーニングをし、退勤後に1時間歩くのに加え、午前8時半から11時半まではロンドンのハイド・パークを歩きながらビジネスミーティングを行っている。毎日3万歩を歩き、週末には母親と一緒にマラソン並みの距離を歩くという。
ステビングスは、休暇を取るのはよいことだと考えているが、過去11年間で実際に休暇を取ったのはわずか2回だという。いずれも拠点とするイギリス国内で過ごした。普段は午後8時半から10時半の間に、1日1回の食事として寿司を食べながら散歩する時間を取り、その後、午前1時頃まで働いている。
「脳が飢えた状態のとき、人間は動物としての本能で食べ物を求めて動き回るため、より敏感になる。だから、私は空腹時のほうが明らかに頭が冴えると感じる」
ステビングスのもとで働く社員も、彼と同様に仕事を最優先しているようだ。ステビングスが午後8時にオフィスを出る際にも、オフィスはまだ多くの社員で賑わっているという。
「彼らは人生で最も意義深い仕事に取り組んでおり、それに見合う高額の給与を得ている」とステビングスは社員について語る。
「だからこそ、彼らはかなり満足しているようだ」
仕事が順調で勢いがあるときに人は幸福を感じると、ステビングスは考えている。また、「勝利すること」は社会に貢献するための極めて有効な方法であり、懸命に働くことでその可能性が高まると語った。




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