ブラックロック・ファンダメンタル・エクイティーズのナイジェル・ボルトン共同最高投資責任者(CIO)は17日の電話インタビューで、「議論の分かれるところだが、欧州の銀行はバリュエーション面で極めて大きな好機だとみている」と発言。「金利上昇が純金利マージンを押し上げている。銀行株は引き続き非常に割安な水準にありながら、力強い利益に支えられている。リテールに注力している銀行が特に有利だ」と指摘した。「世界金融危機のようなリセッションは見込んでいない。市場にはあの時のような行き過ぎは見当たらない」と述べ、「消費者の状況はまずまず良好で、銀行システムもそうだ。通常の景気減速が約6ー12カ月続く可能性の方が高いだろうと予測している」
JPMのミスラブ・マテイカ氏らストラテジストはリポートで、フェデラルファンド(FF)金利先物はすでに狭い範囲での動きとなっており、インフレ率は現行水準から低下に向かう公算が大きいと指摘した。新興国市場への先進国市場に対するオーバーウエートを維持するとし、企業利益や景況感にリスクはあるものの中国への直接のエクスポージャーを増やすよう重ねて呼び掛けた。中国の経済活動が底打ちし、政策支援が続く可能性が高いことを理由に、鉱業株へのオーバーウエートも継続した。
新規株式公開(IPO)と株式追加発行を合わせた調達額は今年これまでに1980億ドル(約26兆7100億円)と、1年前を70%下回る。この流れが続けば、上期として2005年以来の低水準となる。バンク・オブ・アメリカ(BofA)の欧州・中東・アフリカ(EMEA)株式資本市場責任者、ジェームズ・パルマー氏は「比較的最近まで、質の高いIPOが9月には復活するというバランスの取れた期待があった」とした上で、「だがこの2週間の市場の出来事を踏まえると、期待の程度は見直されている」と分析した。
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