MTUMから学ぶ投機戦略

ETF

クオンツETF、失速直前のリフレ取引に参入-タイミングの難しさ鮮明

クオンツETF、失速直前のリフレ取引に参入-タイミングの難しさ鮮明
大型成長株の回復とバリュー株投資の失速は、153億ドル(約1兆7000億円)規模の上場投資信託(ETF)にとって最悪のタイミングで起こった。

ブラックロックのiシェアーズMSCI・USAモメンタム・ファクターETF(MTUM)は5月にリフレトレードに全面的に参入した。しかし、購入した割安の循環銘柄がその後苦戦し、ETFは以来、ほぼ横ばいで推移している。ブルームバーグ・インテリジェンスによれば、リフレ取引を開始する前の同ファンドの保有株バスケットは約10%値上がりした。

今回は記事で紹介されていたiShares MSCI USA Momentum Factor ETF(MTUM)を取り上げます。MTUMはその名前からも分かるように、モメンタム投資を軸にしたETFで、FVCと似たETFです。

MTUMは6ヶ月間および12ヶ月間の値上がり率と、過去3年間のボラティリティーを用いた定量分析、もう少し具体的には修正シャープレシオを計算して、安定的なトレンドが期待できる米国中~大型銘柄選択を行っています。

finviz dynamic chart for MTUM

修正シャープレシオというのはシャープレシオを改善したものです。シャープレシオは株価リターンに正規分布を仮定しているので、平均と分散の2つのモーメントで計算が可能です。しかし、実際の株価リターンはファットテールなので、高次モーメントにも依存します。そこで、Cornish Fisher expansionを使って、4次モーメントまで考慮して計算されたリスク修正済みリターンが修正シャープレシオです。Cornish Fisher expansion自体は単純な概念ですが、分位関数が単調でない場合、事後的な修正を行う点が実務的にはややテクニカルです。興味のある方は、銘柄選択に取り入れてみるとよいでしょう。

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