今週の投資戦略
共通点
- 米国長期金利の上昇・タームプレミアムの拡大と、政府による金利抑制介入への懐疑的見方(2ソース共通:Morgan Stanley、Barron’s/CB Insightsは今週の対象資料なし) モルガン・スタンレーは、米国30年国債利回りが20年ぶりの高水準となる5.3%超、10年債利回りも4.7%超へ急上昇したマクロ環境について、政府の制御不能な債務と赤字(2026年度の財政赤字はGDP比約6%の約2.1兆ドル)に伴うタームプレミアムの構造的な拡大圧力を反映していると分析。ベセント財務長官が発表した、短期国債の発行で資金を調達し既発長期債の買い入れを倍増させる措置(ベセント・バイバック)は、一時的な市場の利回り低下をもたらすものの、このような金融工学的な対症療法は短命のギミック(gimmick)に過ぎず、投資家ベースのシフト(連銀や他の中央銀行の保有比率低下)による長期金利上昇圧力を根本的に政策で防ぐことはできないと懐疑的な見方を示しています。 バロンズも、30年国債利回りが2007年以来の5.31%に達し入札が極めて低調であったこと、連邦債務40兆ドル突破を指摘。債券利回りが将来利益の現在価値を押し下げ、特に投資回収までの期間が長い成長セクターのバリュエーションに下押し圧力をかける株式市場の新たな恐怖指数として機能していると分析しています。ベセント財務長官による長期債買い戻しと短期国債増発の発表は一時的な効果にとどまり翌日には失速したとし、ドラッケンミラー氏の「政府がファンダメンタルズに逆らって価格を守ろうとしても必ず負ける」という批判を引用しながら、インフレや財政リスクに対する投資家の高いタームプレミアム要求は継続すると警告しています。 両者ともに、長期金利上昇によるバリュエーション圧迫を警戒し、政府による金利抑制介入の効果には懐疑的であるという認識で一致しています。
- AI設備投資(インフラ)の継続的な重要性とサプライチェーン・ボトルネック企業への高い投資評価(2ソース共通:Morgan Stanley、Barron’s/CB Insightsは今週の対象資料なし) モルガン・スタンレーは、生成AIの設備投資による生産性ブームへの期待はコンセンサスになっているとし、株式配分においてクラウドを支配するハイパースケーラー(cloud-dominant hyperscalers)への選択的なオーバーウェイトや、一部の資本財(select industrials)、エネルギー、インフラ需要に対応する実物資産(Real Assets、オーバーウェイト、ただし選択的)を選好セクターとして推奨しています。 バロンズも、米国の国内AI投資にはあと5兆から6兆ドルの投資余地があり(技術への投資総額がGDPの25%に達するまでバブルを吸収できるという歴史の25%ルールに基づく)、ブームは2030年代前半まで持続する可能性があると予想しています。その上で、AI開発競争で誰が勝つかを追う(勝者1社を当てる)リスクをとるよりも、すべてのプレイヤーに製品を供給してサプライチェーンのボトルネック(電力、冷却、配電、水など)を解消する「つるはしとショベル」を提供する資本財・製造業銘柄を選好すべきだと提唱しています。具体的には、データセンター向け電力・冷却インフラのバーティブ・ホールディングス(VRT、買い・選好、目標株価427ドル)やイートン(ETN、選好・買い、PER28倍ながらアナリストの78%が買い推奨)、配電機器のハッベル(HUBB、選好・割安、PER21倍)、開閉装置のリーガル・レックスノード(RRX、選好・割安)、ガスタービンのベーカー・ヒューズ(BKR、選好・割安、FCF利回り4%)、水関連インフラのザイレム(XYL、注目・買い、目標株価180ドル)、コネクティビティのアンフェノール(APH、注目・選好)やTEコネクティビティ(TEL、注目・選好)などを推奨しています。また、既存事業が好調で予想PER20倍のアルファベット(GOOGL、買い・選好)や、来期の売上高成長70%予想で予想PERが15倍に低下しているエヌビディア(NVDA、買い・選好)を買い・選好銘柄として挙げています。
- パッシブな時価総額加重インデックスへの依存回避と能動的銘柄選別・等ウエート指数の重視(2ソース共通:Morgan Stanley、Barron’s/CB Insights is N/A) モルガン・スタンレーは、株式市場が高値圏にあって特定銘柄への集中度が高く、自己満足的(complacent)で外生的ショックに対して脆弱であるため、単純に時価総額加重インデックスを保有するパッシブ投資を避け、等ウエート型指数への配分追加や、個別企業のファンダメンタルズに基づく能動的な銘柄選別(ストック・ピッキング)を行うべきだと推奨しています。 バロンズも、過去3年間で急騰した特定銘柄に投資資金が過剰に群がって割高になっているリスクを指摘し、S&P500から大型ハイテク株の影響を除いた均等加重指数が時価総額加重平均をアウトパフォームして市場を牽引する銘柄の幅が広がっていることを指摘。インデックス全体を保有するパッシブ運用を避けてポートフォリオのリバランスを徹底し、ボトムアップの視点でファンダメンタルズを見極めて、AI株に資金が集中しているために低いバリュエーションに放置されている大型製薬株や生活必需品株、あるいはAIブーム前の割安な優良グロース株に能動的に投資する重要性を説いています。
相違点
- 米国小型株(Russell 2000)に対する戦術的評価とリバランスの判断 モルガン・スタンレーは、Russell 2000が年初来20%上昇したことで、同指数に対するこれまでのアンダーウェイトの戦術的判断が誤り(got this one wrong)であったことを認めています。しかし、現時点での capitulative chase(追従的な買い増し)は回避し、戦術的には中立(Neutral / Skeptical)を維持。相対バリュエーション(予想P/E比で大型株の1.45倍、20年平均1.32を大きく上回り89パーセンタイルに位置する)がすでに過度に割高であること、経済サプライズ指標(Citi Economic Surprise Index)の急低下、製造業PMIの軟化、7月資本財受注(前月比0.2%増、予想0.7%増)の減速がみられるためであり、小型株の上昇局面における利益確定売り(rebalancing and taking profits)とポジション削減のリバランスを推奨しています。 バロンズは、先週小型株(ラッセル2000)が1.5%下落したことなどの市況の事実に触れているのみで、アセットアロケーションとしての小型株全体の強気・弱気の投資判断や推奨スタンスは一切提示していません。 CB Insightsは、今週の対象資料に含まれていません。
- 固定収益(債券)市場における具体的なアセットアロケーションとデュレーション戦略 モルガン・スタンレーは、政策関連のボラティリティ高止まりに備えて債券全体の戦術的な傾きを中立化し、3〜7年債を中心とした戦略的ベンチマーク中立のデュレーション・ポジショニングを提案しています。また、クレジットリスクよりも金利商品を選好し、イールドカーブの中期ゾーン(belly of the curve)に移行することで価格変動を抑え良好なクーポン収入を確保することを推奨。社債発行急増による供給圧力を懸念し米国投資適格債(US Investment Grade)をアンダーウェイト(中立寄り)とし、プライベート・クレジットをアンダーウェイト・回避とする一方、流動性や品質が優れた公開ハイイールド債やROW(その他地域)・新興国債券(スプレッド縮小余地があるため)を選好しています。 バロンズは、30年債利回り5.31%(2007年以来最高)に達した債券市場の需給リスクやウォーシュ新FRB議長による9月利上げの可能性(フェドウオッチで利上げ確率61%)などの強いインフレ・金利警戒を提示していますが、具体的なデュレーションや債券アセットごとの推奨ウェイトは提示していません。ただし、安全なキャッシュの避難先として経費率を引き下げたバンガード0-3カ月米国財務省短期証券ETF(VBIL、推奨・最速成長、経費率0.06%)を高く評価しています。 CB Insightsは、今週の対象資料に含まれていません。
- ハイテク以外の代替的・ディフェンシブ投資の具体策と対象範囲 モルガン・スタンレーは、株式・債券の相関上昇に備え、伝統的資産の分散効果を補うオーバーウェイト対象として、ヘッジファンド(高品質、低ベータ、絶対収益・マーケットニュートラル型をオーバーウェイト)、実物資産(産業用金属、エネルギーインフラ、深刻な住宅不足解決のプロジェクト)、ベンチャーキャピタル、グロース・エクイティへのアプローチを推奨。また、日本株(デフレ脱却とリフレ進行)や非半導体新興国株(ラテンアメリカ、インド)を選好(オーバーウェイト)しています。 バロンズは、AI一極集中によって割安で放置されている別の領域へのボトムアップアプローチを推奨。具体的には、PER1桁台で配当利回り4〜6%の大型製薬株や、PER10〜11倍で配当利回り5〜7%の生活必需品株などのディフェンシブバリューへの注目、およびAI前の優良グロース株であったチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)、ネットフリックス(NFLX)、ウーバー・テクノロジーズ(UBER)、ドアダッシュ(DASH)、スポティファイ・テクノロジー(SPOT)への買い(注目)推奨。さらに、米ドル下落へのヘッジとして、主要国中銀やステーブルコインUSDTを発行するテザー(Q2までに27トン購入)の実物需要が下支えする金(ゴールド、選好)や、地政学的チョークポイント急増による供給不足に備える動的コモディティETF(COMT、選好)、およびプロスポーツチームのフランチャイズ権を通じた節税効果(無形資産償却によるタックスシェルター)に焦点を当てています。 CB Insightsは、今週の対象資料に含まれていません。
- スポーツ小売およびフットウェア市場に対する詳細な分析と警戒判断 モルガン・スタンレーは、スポーツ小売やスニーカーなどの消費財市場については今回のレポートで全く言及していません。 バロンズは、業界最大のディックス・スポーティング・グッズ(DKS、警戒・売り)が第2四半期決算の未達と買収したフット・ロッカーの重荷から株価が過去最大の25%超急落したことを受け、フットウェア市場全体への強い警戒と売りの判断を提示。関税還付金を値下げの原資としたプロモーション値下げ競争の激化、新製品投入の減少、定番エアフォース1に8年も依存しているナイキ(NKE、警戒)、主要チャネルで最大50%引きの値引きが確認されているオン・ホールディング(ONON、警戒・売り)、およびアディダス(ADDYY、警戒・売り)やデッカーズ・アウトドア(DECK、警戒・売り)など、フットウェア大手全体の過渡期における反動(二日酔い)を警戒しています。 CB Insightsは、今週の対象資料に含まれていません。
- CB Insightsにおける投資判断 CB Insightsについては、今週の対象となるソースデータが含まれておらず、投資テーマやトレンド、資金調達サイクルなどの情報がすべて適用外(N/A)となっています。
今週のConsensus Score
Consensus Table
| Theme | Morgan Stanley | Barron’s | CB Insights | Consensus Score | Consensus |
|---|---|---|---|---|---|
| 米国株式全体 (US Equities Overall) | Overweight / +1 | Positive / +1 | N/A | 1.0 | 2-Source Consensus |
| 資本財・製造業・AIインフラ供給 (Industrials & Infrastructure Bottlenecks) | Favor / +1 | Buy / +2 | N/A | 1.5 | 2-Source Consensus |
| メガキャップ・テック集中株 (Mega-cap Tech Concentration) | Caution / -1 | Caution / -1 | N/A | -1.0 | 2-Source Consensus |
| 米国長期国債 (Long-Term US Treasuries) | Underweight / -1 | Caution / -1 | N/A | -1.0 | 2-Source Consensus |
| 米国小型株 (US Small-Cap Equities) | Neutral / 0 | N/A | N/A | 0.0 | Insufficient |
| スニーカー・フットウェア小売 (Sneakers & Footwear Retail) | N/A | Caution / -1 | N/A | -1.0 | Insufficient |
| ディフェンシブバリュー(大型製薬・生活必需品) (Defensive Value) | Favor / +1 | Positive / +1 | N/A | 1.0 | 2-Source Consensus |
| 代替資産・実物資産・金 (Real Assets, Commodities & Gold) | Overweight / +1 | Positive / +1 | N/A | 1.0 | 2-Source Consensus |
| 日本株式 (Japan Equities) | Overweight / +1 | N/A | N/A | 1.0 | Insufficient |
| 新興国株式 (Emerging Markets Equities) | Overweight / +1 | N/A | N/A | 1.0 | Insufficient |
| 米国除く先進国株式 (Developed Markets ex-US) | Underweight / -1 | N/A | N/A | -1.0 | Insufficient |
| 米国投資適格社債 (US Investment Grade Corporate Bonds) | Underweight / -1 | N/A | N/A | -1.0 | Insufficient |
注: Consensus Scoreは市場全体の将来的なリターンや見通しを保証するものではなく、3ソースの明示的な投資判断(N/Aを除く)を機械的に正規化して算出した数値的な一致度を示す指標です。今週のCB Insightsは対象資料がノートブックに含まれていないため全項目N/Aとなっています。
共通点
- 米国長期金利の上昇・タームプレミアムの拡大と、財務省による金利抑制介入への懐疑論(2ソース共通:Morgan Stanley、Barron’s)
株式市場が底堅さを示す一方で、債券市場が示すインフレ持続や財政リスクに対する警戒シグナルが、市場全体の最大の焦点として浮上しています。 モルガン・スタンレーは、米30年国債利回りが5.2%超、10年国債利回りが4.7%超へ急上昇したマクロ環境について、インフレ期待ではなく実質金利の上昇とタームプレミアムの構造的な拡大圧力を反映していると分析。ベセント財務長官が発表した、短期国債の発行で資金を調達し既発長期債の買い入れを倍増させるベセント・バイバック措置について、このような金融工学的な対症療法は一時的な市場の利回り低下をもたらすものの、短命のギミック(gimmick)に過ぎず、買い手ベースの構造的な変化(連銀や海外中央銀行の国債保有比率低下など)や累積債務(40兆ドル突破、GDP比約6%の赤字)による金利上昇圧力を根本的に防ぐことはできないと懐疑的な見方を示しています。 バロンズも同様に、30年国債利回りが2007年以来の5.31%(19年ぶりの高水準)に達し入札が低調であったこと、連邦債務の40兆ドル突破を指摘。債券利回りが将来利益の現在価値を押し下げ、特に投資回収までの期間が長い成長セクターのバリュエーションに下押し圧力をかける株式市場の新たな恐怖指数として機能していると分析しています。ベセント財務長官による買い戻し発表は一時的な効果にとどまり翌日には失速したとし、ドラッケンミラー氏の「政府がファンダメンタルズに逆らって価格を守ろうとしても必ず負ける」という批判を引用しながら、インフレや財政リスクに対する投資家の高いタームプレミアム要求は継続すると警告しています。 両者ともに、長期金利上昇によるバリュエーション圧迫を警戒し、政府による金利抑制介入の効果には懐疑的であるという認識で一致しています。
- AI設備投資(インフラ)の持続性とサプライチェーンにおけるボトルネック企業への高評価(2ソース共通:Morgan Stanley、Barron’s)
生成AIの巨大な設備投資サイクルが持続し、その恩恵がハードウェアやインフラのボトルネック企業に拡大している点が強調されています。 モルガン・スタンレーは、生成AIの設備投資による生産性ブームへの期待はコンセンサスになっているとし、株式配分においてクラウドを支配するハイパースケーラー(cloud-dominant hyperscalers)への選択的なオーバーウェイトや、実物資産におけるエネルギーインフラの選好、個別銘柄選抜における一部の資本財(select industrials)やエネルギーを選好セクターとして推奨しています。 バロンズも、米国の国内AI投資にはあと5兆から6兆ドルの投資余地があり、ブームは2030年代前半まで持続する可能性があると予想しています。これは、革新的技術への投資総額がGDPの25%に達するまで経済はバブルを吸収できるという歴史の25%ルールに基づく分析です。その上で、AI開発競争で誰が勝つかを追うリスクをとるよりも、すべてのプレイヤーに製品を供給してサプライチェーンのボトルネック(電力、冷却、配電、水など)を解消するつるはしとショベルを提供する資本財・製造業銘柄を選好すべきだと提唱しています。具体的には、データセンター向け電力・冷却インフラのバーティブ・ホールディングス(VRT、買い・選好、目標株価427ドル)やイートン(ETN、選好・買い、PER28倍ながら買い推奨)、配電機器のハッベル(HUBB、選好・割安)、開閉装置のリーガル・レックスノード(RRX、選好・割安)、ガスタービンのベーカー・ヒューズ(BKR、選好・割安)、水関連インフラのザイレム(XYL、注目・買い、目標株価180ドル)、コネクティビティのアンフェノール(APH、注目・選好)やTEコネクティビティ(TEL、注目・選好)などを推奨しています。また、既存事業が極めて好調で予想PER20倍のアルファベット(GOOGL、買い・選好)や、来期の売上高成長70%予想で予想PERが15倍に低下しているエヌビディア(NVDA、買い・選好)を買い・選好銘柄として挙げています。
- 割高な時価総額加重指数のパッシブ保有を避けた能動的な個別銘柄選別・等ウエート指数の推奨(2ソース共通:Morgan Stanley、Barron’s)
市場全体や一極集中したメガキャップへの過度な依存を避け、分散とファンダメンタルズ重視のポートフォリオを構築する重要性が指摘されています。 モルガン・スタンレーは、株式市場が高値圏にあり特定銘柄への集中度が高く、自己満足的(complacent)で外生的ショックに対して脆弱であるため、単純に時価総額加重インデックスを保有するパッシブ投資を避け、等ウエート型指数への配分追加や、個別企業のファンダメンタルズに基づく能動的な銘柄選別(ストック・ピッキング)を行うべきだと推奨。特に金融、ヘルスケア、一部のディフェンシブ株を選好しています。 バロンズも、過去3年間で急騰した特定銘柄に投資資金が過剰に群がって割高になっているリスクを指摘し、S&P500から大型ハイテク株の影響を除いた均等加重指数が時価総額加重平均をアウトパフォームして市場を牽引する銘柄の幅が広がっていることを評価。インデックス全体を保有するパッシブ運用を避けてポートフォリオのリバランスを徹底し、ボトムアップの視点でファンダメンタルズを見極めて、AI株に資金が集中しているために低いバリュエーションに放置されている大型製薬株や生活必需品株(製薬株はPER1桁台で配当4〜6%、生活必需品株はPER10〜11倍で配当5〜7%)、あるいはAIブーム前の割安な優良グロース株(チポトレ、ネットフリックス、ウーバー、ドアダッシュ、スポティファイ)に能動的に投資する重要性を説いています。
相違点
- 米国小型株(Russell 2000)に対する戦術的評価と利益確定・リバランスの判断
アセットクラスとしての小型株に対する具体的な投資アプローチに明確な差異があります。 モルガン・スタンレーは、Russell 2000が年初来20%上昇したことで、同指数に対するこれまでのアンダーウェイトの戦術的判断が誤り(got this one wrong)であったことを認めています。しかし、現時点での追従的な追加(capitulative chase)は回避し、戦術的には中立(Neutral / Skeptical)を維持。相対バリュエーション(予想P/E比で大型株の1.45倍、20年平均1.32を大きく上回り89パーセンタイルに位置する)がすでに過度に割高であること、シティ経済サプライズ指標の急低下(ピークの60台から25近辺へ)、製造業PMIの軟化、非国防資本財受注(前月比0.2%増、予想0.7%増)の減速がみられるため、小型株の上昇局面における利益確定売り(rebalancing and taking profits)とポジション削減のリバランスを強く推奨しています。 バロンズは、先週小型株(ラッセル2000)が1.5%下落したこと、あるいはマクロの雇用スケジュールなどの事実について客観的な市況データとして触れているのみで、アセットクラスとしての小型株に対するオーバーウェイト・アンダーウェイトといった体系的な投資判断や推奨は示していません。
- フットウェア・スポーツ用品小売市場に対する詳細な分析と警戒判断
消費関連セクターにおける特定の産業トレンドや個別企業のバリュエーションに関する分析の有無が分かれています。 モルガン・スタンレーは、アパレル、スニーカー、スポーツ用品小売などの消費財セクターについては、今回のレポートで言及や投資判断を一切行っていません。 バロンズは、全米最大のスポーツ用品小売ディックス・スポーティング・グッズ(DKS、警戒・売り)が第2四半期決算の未達と買収したフット・ロッカーの重荷から株価が過去最大の25%超急落したことを受け、フットウェア市場全体への強い警戒と売りの判断を提示。関税還付金を値下げの原資としたプロモーション値下げ競争の激化、新製品投入の減少、定番エアフォース1に8年も依存しているナイキ(NKE、警戒)、主要販売チャネルで最大50%引きの値引きが確認されているオン・ホールディング(ONON、警戒・売り)、およびアディダス(ADDYY、警戒・売り)やデッカーズ・アウトドア(DECK、警戒・売り)など、フットウェア大手全体の過渡期における反動(サイクル後の二日酔い)を警戒しています。
- グローバルな地域別資産配分の提示有無
世界規模の地域別配分(国別アロケーション)における体系的な投資判断の提示姿勢に違いがあります。 モルガン・スタンレーは、グローバルな戦術的資産配分(TAA)のモデルを提示。米国株をオーバーウェイト、新興国株式をオーバーウェイト(半導体ラリーによる歪みを考慮し一部縮小しつつも、ラテンアメリカやインドを選好、半導体以外の新興国株を選好)、日本株を選好(企業改革と30年ぶりのデフレ脱却・リフレ進行)、米国を除く先進国(欧州など)をアンダーウェイトと明示しています。 バロンズは、グローバルな地域アロケーションの体系的な推奨比率は提示せず、米国の個別セクター、テーマ、個別銘柄の分析に特化。ただし、超富裕層(ビリオネア)の急増(前年比8.2%増、資産総額15兆1000億ドルに達し、その3分の1は米国人)と、プライベートジェット旅行業界(バークシャー傘下のネットジェッツなど)の活況を挙げ、米国のハイテク産業が生み出す莫大な富の一極集中の実態を解説しています。
GIC Weekly by Morgan Stanley
📉 投資戦略の推奨事項
- 基本方針:
- 生成AIの設備投資に伴う生産性向上や、強力な財政・規制刺激策への期待は市場のコンセンサスとなっているが、市場はすでに割高で特定銘柄への集中度が高く、自己満足的(complacent)なため外的ショックに対して脆弱である。
- 単にパッシブに時価総額加重インデックスを保有することを避け、等ウエート型指数への配分追加や個別企業のファンダメンタルズに基づく能動的な銘柄選別(ストック・ピッキング)を行う。
- 政策関連のボラティリティが平均を上回る状態が続くと想定されるため、戦術的な傾きを中立化し、債券を戦略的ベンチマークに向けてリバランスすることを検討すべきである。
- 株式と債券の相関上昇が予想される環境において、ポートフォリオの分散効果を高めてリスクを抑える。
- 株式/エクイティ:
- 個別企業のファンダメンタルズを重視し、アクティブな銘柄選別を行う。
- オーバーウェイト・購入選好:
- 米国株式(US Equities)はオーバーウェイトを維持する。ただし、時価総額加重指数のパッシブ保有ではなく、等ウエート型指数への配分追加や能動的な銘柄選別を推奨する。理由:予想を超える好決算のレジリエンスや、バリュー・品質指向への広がりを利用するため。
- 金融、ヘルスケア、一部のディフェンシブセクター、一部の資本財(select industrials)、およびエネルギー。理由:能動的な銘柄選別において条件に合致し、好ましい投資機会を提供するため。
- クラウド主導のハイパースケーラー(cloud-dominant hyperscalers)。理由:最適化・統合レイヤーを支配し持続可能なビジネスモデルを有するため、選択的なオーバーウェイトを推奨する。
- 日本株式(Japan)。理由:企業改革の進行と30年ぶりのデフレ脱却・リフレ進行を好感して選好されているため。
- インド株式(India)。理由:構造的な長期成長ストーリー(secular growth long)として推奨を維持するため。
- ラテンアメリカ(Latin America)。理由:プロビジネスな政治的安定や直接投資(direct investment)の機会があるため選好される。
- 新興国株式(Emerging Markets)全体はオーバーウェイト。その中でも半導体関連以外の新興国株式(non-semiconductor-oriented EM)を選好する。
- ニュートラル:
- 米国小型株(US Small caps / Russell 2000):追加推奨に対しては懐疑的(Skeptical)であり、戦術的な中立を維持。理由:バリュエーションがすでに過去平均を上回る1.45倍まで上昇して割安感が消失したこと、景気先行指標の軟化、利下げ遅延などの潜在的ヘッドウィンドがあるため。保有している場合は利益確定売りのリバランスを行い、経済サプライズや景気サイクル指標を見ながらポジションの適正化(rightsize / rebalance)を推奨。
- アンダーウェイト・縮小選好:
- 米国を除く先進国(Developed Markets / ROW)の国際株式はアンダーウェイト(Underweight)とする。
- 新興国株式(Emerging Markets)について、半導体銘柄の大幅な急騰によりインデックス構成が大きく歪んだことを受け、以前のオーバーウェイト配分の一部を縮小(reduced its overweight)している。
- 米国小型株(US Small caps):過去のアンダーウェイト判断を上回る上昇を見せたが、バリュエーション正常化や景気減速懸念から、現時点での capitulative chase(追従的な買い増し)は回避する。
- 地域配分:
- オーバーウェイト:
- 米国(US)
- 新興国市場(Emerging Markets)(半導体急騰による指数の歪みを考慮しオーバーウェイト配分の一部は縮小)
- ニュートラル:
- 与えられた文章において、地域配分に関する明示的なニュートラルの記載はない。
- アンダーウェイト:
- 米国を除く先進国(Developed Markets / ROW)
- 固定収益(債券):
- 社債などのクレジット(credit)よりも中期金利(Intermediate rates)を選好する。
- 選好:
- イールドカーブの中期ゾーン(belly of the curve / 腹の部分)への移行。理由:短いデュレーションへの露出を制限しつつ、価格変動リスクを抑制して良好なクーポン(利息)収入を確保できるため。
- 3年から7年債を中心とした戦略的ベンチマーク(中立なデュレーション・ポジショニング)。理由:政策関連ボラティリティ高止まりに対応するため、債券ポートフォリオの戦術的傾きを中立化(neutralizing tactical tilts)するため。
- オポチュニスティック債券(モデル上はベンチマークに含まれず全体としてマーケットウェイト)の中のハイイールド債(High Yield)。理由:プライベート・クレジットと比較して、良好な流動性、高い透明性、優れた信用品質を有し競争力があるため。
- 新興国債券およびその他地域(ROW)の債券。理由:利回りが良好であり、経済成長の改善に伴ってスプレッドがさらに縮小する余地があるため。
- 長期債の追加検討:長期国債の利回り上昇とタームプレミアム拡大に伴い、長期投資家にとってはリスク調整後リターンが向上したため、デュレーションの追加を考慮しやすくなったともされている。
- 回避・アンダーウェイト:
- 米国投資適格債(US Investment Grade)はアンダーウェイト(中立寄り)とする。理由:今後の設備投資増やM&A活動活性化に伴う社債発行の急増(供給増加リスク)が予想されるため。
- 短期デュレーション(short-duration)への過度な露出は避ける。理由:価格変動からの資産保護など限定的な目的に留めるべきであるため。
- 長期債(Long end)。理由:財政赤字の拡大や構造的な需給不均衡が続いており、タームプレミアムが拡大し続けるリスクがあるため(FRBや他国中央銀行等の保有比率低下、およびAI関連やグローバルな主権発行体との資本獲得競争による影響)。
- 代替資産/その他:
- 株式と債券の相関が上昇する環境において、ポートフォリオの分散効果を高めるバラスト(安定剤)として重視する。
- オーバーウェイト・選好:
- 実物資産(Real Assets)をオーバーウェイト(Overweight)。理由:株式・債券の相関上昇への分散効果。ただし、サービスインフレの粘着性やプラスの実質金利を背景に、追加にあたっては慎重に選別(selective)することが推奨されている。具体的には、産業用金属、エネルギーインフラ、および深刻な住宅不足の解消に関連する投資機会に焦点を当てる。
- ヘッジ戦略(Hedged Strategies)をオーバーウェイト(Overweight)。理由:個別企業の独自リスク(idiosyncratic risk)の上昇や、銘柄間のリターン分散の拡大に対処するため。非常にアクティブでファンダメンタルズに基づく戦略、特に高品質、低ベータ、低ボラティリティ、絶対収益/マーケットニュートラル型を好む。
- ベンチャーキャピタル、グロース・エクイティ。理由:分散効果を提供するため選好。
- アンダーウェイト・回避:
- プライベート・クレジット。理由:流動性、透明性、および信用品質などの観点から、公開市場のハイイールド債と比較して投資先としての競争力が見劣りすると評価されているため。
- ヘッジ・リスク管理:
- 政策関連のボラティリティが平均を上回る状態が続くと予想されるため、債券ポートフォリオの戦術的な傾きを解消し、戦略的ベンチマークに向けてリバランス(中立化)する。
- 株式市場の急激な上昇や割高感、特定銘柄への集中度上昇に備え、パッシブな時価総額加重インデックスのみに依存せず、等ウエート型指数やアクティブな銘柄選別をヘッジとして活用する。
- 株式と債券の相関上昇に備え、ヘッジファンド、実物資産、ベンチャーキャピタル、グロース・エクイティへの配分を追加・維持することでポートフォリオ全体の分散効果を補強する。
Barron’s Digest
📉 投資戦略の推奨事項
- 基本方針:
- AI設備投資バブルはすぐには崩壊しない。歴史の25%ルール(革新的技術への投資総額が経済規模の25%に達するまでバブルを吸収できる)を当てはめると、米国の国内AI投資にはあと5兆から6兆ドルの余地があり、2030年代前半までブームが継続する可能性があるため、AI相場と株式市場の上昇にはまだ続く余地がある。
- 米国債利回りの上昇は将来利益の現在価値を押し下げ、特に投資回収までの期間が長い成長セクターのバリュエーションに下押し圧力をかける。債券利回りを株式市場の新たな恐怖指数として注視する必要がある。
- AIの設備投資額は驚異的な水準にあるが、資金調達は非伝統的な手法(特別目的会社を通じた負債調達など)に大きく依存しつつあり、金利上昇がAI開発の資金調達コストを押し上げるリスクに警戒が必要である。
- インデックス全体のバリュエーション(予想PER20倍)は割高すぎる懸念がある一方、個別銘柄をボトムアップで見れば、AI株に資金が集中しているため低いバリュエーションに放置されている大型製薬株や生活必需品株、あるいはAIブーム前の割安な優良グロース株に多くの投資機会がある。
- SECの新方針として、訴追対象は法人から会計および開示不正等に関わる個人へシフトしており、企業開示や個人の不正行為に対する責任追及が優先される。
- 株式/エクイティ:
- AIの勝者を1社選ぶことは困難だが、AIインフラの需要がAI工場の建設(配電、冷却、メモリー、ネットワーク、コネクティビティなど)へ拡大することに注目し、サプライチェーンのボトルネックを解消する企業を選好する。
- AIモデル学習用の企業データやコンテンツ契約(データライセンス契約)の拡大がもたらす恩恵に注目する。
- スニーカーやスニーカー小売りは、過去の好況サイクルの反動や定番商品のマンネリ化、値下げプロモーション競争の激化に直面しており、警戒が必要。
- セクター:
- AIインフラ・冷却・電力(選好・注目): データセンターの配電や冷却ソリューションなどを担う企業群。需要拡大に伴い高バリュエーションでもアナリストから高く支持されている。
- 大型製薬・生活必需品(選好・注目): PERが1桁台から10倍台と低バリュエーションで、配当利回りが4から7パーセントと高いため、ディフェンシブな投資先として注目。
- 従来型優良グロース株(選好・注目): 2023年のAI時代前にグロース株として注目されていた企業群。現在はAI関連への資金集中により割安なバリュエーションで放置されているため魅力的。
- ソフトウェア(中立・警戒): AIによるSaaSモデルのコモディティー化懸念から割安な評価に留まる一方、AIで既存製品を強化する一部の大手は堅調。
- スニーカー・フットウェア小売(警戒・売り): プロモーション競争の激化や値引き増加、製品サイクルの反動に苦しむ。
- 購入・選好銘柄:
- アルファベット(GOOGL) → 買い・選好 → 既存事業が非常に好調で2026年営業利益1700億ドル超を予想、予想PER20倍と割高感がない、AI関連銘柄の中で最も安全な選択肢とされるため。
- エヌビディア(NVDA) → 買い・選好 → 圧倒的な需要を背景に来期の売上高成長が約70パーセントと予想され、業績予想の上方修正により2028年度の予想PERが15倍と割安な水準に低下しているため。
- イートン(ETN) → 選好・買い → データセンター向け配電や冷却ソリューションを提供しており、割高ながらアナリストの78パーセントが買い推奨する良好なポジションにあるため。
- バーティブ・ホールディングス(VRT) → 選好・買い → データセンター向けハードウェアとサービスに強みを持ち、アナリストの85パーセントが買い推奨しているため。
- アンフェノール(APH) → 注目・選好 → データセンターにおけるコネクティビティ(接続性)のニーズ複雑化というトレンドから恩恵を受けるため。
- TEコネクティビティ(TEL) → 注目・選好 → アンフェノール同様にコネクティビティの恩恵を受けるため。
- コアウィーブ(CRWV) → 注目・選好 → すでにプロジェクトが承認されており、AI計算能力の価格上昇により業績向上の恩恵を受けやすいため。
- ネビウス・グループ(NBIS) → 注目・選好 → コアウィーブ同様に、承認済みプロジェクトを持つことによる株価上昇の恩恵が期待できるため。
- フェルミ(FRMI) → 注目・選好 → 同上。
- セールスフォース・ドットコム(CRM) → 注目・選好 → AIによる既存ソフトの強化を示す堅調な決算を発表し、提携関係を拡大しているため。
- クラウドストライク・ホールディングス(CRWD) → 注目・選好 → 堅調な決算を示し、AIによるサイバーセキュリティの強化を証明しているため。
- チポトレ・メキシカン・グリル(CMG) → 注目・買い → AI以前の優良グロース株で、現在は割安なバリュエーションで放置されており、機関投資家の注目が薄れた魅力的な投資機会であるため。
- ネットフリックス(NFLX) → 注目・買い → 同上。
- ウーバー・テクノロジーズ(UBER) → 注目・買い → 同上。
- ドアドッシュ(DASH) → 注目・買い → 同上。
- スポティファイ・テクノロジー(SPOT) → 注目・買い → 同上。
- ジョン・ワイリー・アンド・サンズ(WLY) → 注目・選好 → 学術・技術系出版コンテンツのAIライセンス契約により、大きな収益を獲得しているため。
- レディット(RDDT) → 注目・選好 → AIモデル学習用の会話データ需要の恩恵。大手企業とのデータライセンス契約更新交渉による大幅な収益拡大が期待されるため。
- ネットジェッツ(バークシャー・ハサウェイ<BRK.B>傘下) → 注目 → 超富裕層の急増とプライベートジェット旅行業界の急成長を享受しているため。
- 売却・縮小・警戒銘柄:
- エヌビディア(NVDA)※マイケル・オルーク氏の見解 → 警戒 → 多額の資金を消費するオープンAIとの巨額(1050億ドル)のベンダーファイナンス(資金供与)契約等により、相手方の財務リスクと運命を共にすることになるため。また過去3年で急騰し、保有比率が高まりすぎた投資家は税負担を考慮したリバランス(段階的売却や寄付)が推奨されるため。
- ディックス・スポーティング・グッズ(DKS) → 警戒・売り → 第2四半期決算が期待外れで株価が過去最大(25パーセント超)下落。フットウェア市場の好況サイクルの反動、および買収したフット・ロッカーの業績不振が重荷となっているため。
- オン・ホールディング(ONON) → 警戒・売り → ランニング用品専門店やアウトレット店舗で、最大50パーセント引きなどの大幅値引きでの販売が確認されており、苦境が深まっているため。
- ナイキ(NKE) → 警戒 → 定番「エア フォース1」の長すぎる商品サイクル(8年連続人気)に依存しており、新学期商戦でもピーク時の人気には遠く及ばないため。
- アディダス(ADDYY) → 警戒・売り → フットウェア市場の反動、および業界内の値下げ・プロモーション競争激化の影響を受けているため。
- デッカーズ・アウトドア(DECK) → 警戒・売り → 同上。
- オペラ(OPRA) → 警戒・見送り → ユーザーの信頼やプライバシー保護を重視しAI向けデータ販売を見送ったことで、データ取引市場の恩恵が限定的であるため。
- 固定収益(債券):
- 米国長期国債(警戒): 30年債利回りが5.31パーセント(2007年以来最高水準)に達し、10年債利回りも4.7パーセントに上昇。連邦債務40兆ドル突破とGDP比6パーセントに達する財政赤字の長期化が構造的にタームプレミアムの上昇圧力を生んでおり、ベセント財務長官による長期債買い戻しと短期債増発などの対症療法は一時的な効果に留まり失速している。
- 米連邦準備理事会(FRB)の金利政策(警戒): ウォーシュFRB議長がインフレ抑制のための利上げの用意を明言しており、9月利上げの確率が高まり2年債利回りも急上昇。金利高止まりはAI関連銘柄や成長セクターのバリュエーションの重荷となる。
- 代替資産/その他:
- 金・ゴールド(選好): 米ドル指数の下落や財政赤字への不信、長期金利高止まり局面におけるヘッジとして5週連続で上昇。テザーなどのステーブルコイン発行会社や中央銀行による圧倒的な追加需要が実物金を下支えしている。
- コモディティー(選好): 地政学リスクに伴う供給不足を背景に選好。動的リバランスを行うコモディティーETF(COMT)などが、インフレや実物資産不足に対する有効な対策として推奨される。
- プライベートアセット(警戒): 資産運用会社が個人向けにアクセスを拡大させているが、主な動機は手数料の獲得にあり、流動性が低く高コストな資産の提供は、従来の低コストで公平なブランド価値を脅かすリスクがある。
- 今週の注目個別銘柄:
- エヌビディア — 買い・選好 — 異例の2028年度の売上高成長70パーセントガイダンスを示したことで、ウォール街で業績予想の上方修正が相次ぎ、予想PERが15倍と割安な水準に低下。2010年代のアップルと同様、革新的な企業が低評価から脱却する転換点にあると評価されるため。
- アルファベット — 買い・選好 — 既存事業が非常に好調で営業利益の伸びが期待でき、予想PERが20倍と割高感がないため。
- バーティブ・ホールディングス — 買い・選好 — データセンター向け配電・冷却に強み。アナリストの85パーセントが買い推奨する。
- イートン — 買い・選好 — 配電・冷却でアナリストの78パーセントが買い推奨。
- コアウィーブ — 注目・選好 — 既にプロジェクトが承認されており、AI計算能力の価格上昇による業績向上の恩恵を受けやすいため。
- ディックス・スポーティング・グッズ — 警戒・売り — 決算の未達を受け株価が過去最大(25パーセント超)下落。スニーカー市場の好況サイクルの反動に苦しむため。
- オン・ホールディング — 警戒・売り — 主要販売チャネルで最大50パーセント引きの値引き販売が常態化しており、競争激化とブランド価値低下の懸念があるため。

CB Insights

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Guide to the Markets by JP Morgan

Long-Term Capital Market Assumptions-「LTCMA」 by JP Morgan

今週の動き










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